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精神障害による労災支給 最多の498件

 

うつ病などのメンタルヘルス不調の原因はさまざまですが、

長時間労働や上司からのパワハラなど、

業務との関連性が認められると労災認定される可能性があります。

 

厚生労働省のまとめによると、

2016年度の精神障害(労働に起因するうつ病など)による労災認定は、

前年度から26件増加し、過去最多の498件でした。

 

うつ病の発病の原因としては、月80時間以上の残業や2週間以上の連続勤務など、

仕事の量・質にかかわるものが149件と最も多く、

次いで多かったのは嫌がらせやいじめ、パラハワなどの対人関係に関するもので、

合わせて100件でした。

 

年齢別の労災認定件数をみると、40代が144件で最多。

次いで30代が136件、増加傾向にあるのが若年層で、

20代は前年から20件増えて107件、10代は7件増えて9件となっています。

 

職場の仲間の様子が変だなと思ったら、

「最近体がつらそうだけと大丈夫?」などと声をかけ、

「食欲がない」「眠れない」などの不調があるようであれば、

早めに休養するようすすめてあげてください。

 

 うつ病などのメンタルヘルス不調者の増加が問題となっています。心の健康は体の健康につながり、メンタルヘルスの不調は本人のみならず、家族や企業、社会に大きな影響を与えます。過重労働や職場でのいじめ・嫌がらせが原因で発病したとして、労災申請するケースが増え、実際に労災認定されるケースも増えています。

 

メンタルヘルス対策が必要とされる理由をまとめるとー

 

■企業のリスク管理

 職場の中で、自殺者やメンタルヘルス不調者が出た場合、状況によっては、労災請求や民事訴訟に発展することがあります。

また、労働基準監督署からの指導を受ける可能性もあります。

その場合、事業活動に大きく支障をきたすことが考えられ、このようなリスクを軽減するために、メンタルヘルス対策が求められています。

 

■コンプライアンス(法令順守)

 近年、厚生労働省により、メンタルヘルスに関する法令やガイドラインが整備されてきています。

平成17年10月の労働安全衛生法改正によって「長時間労働者の医師による面接指導の義務化」がなされ、平成18年3月に「労働者の心の健康保持増進のための指針」が公表されています。また、同年6月には自殺対策基本法が制定されて国や自治体が取り組みを始めています。平成19年12月には労働契約法が制定され、事業者の労働者に対する安全配慮義務(健康配慮義務)が明文化されました。企業は、これらを順守するための対策を行っていく必要があります。

 

■生産性低下・モチベーションダウン

メンタルヘルス不調者が出れば、その個人だけでなく、職場全体においても生産性が低下します。本人の遅刻・欠勤の増加による作業効率の低下、業務上のミスや遅延、ケガや事故、長期療養による休職、離職などの問題が出てきます。

また、従業員1人1人の仕事上の依存度が高い中小企業であれば、長期休職者が出てしまった場合は、他の従業員で休職者のカバーをするために、かなりの負荷がかかり、モチベーションダウンを起こしてしまいます。

その結果、会社全体の生産性が下がり、収益にも影響します。

 

■コスト増加

休職者が出た場合、代替人件費、退職の場合は人材補充のための費用など、様々なコストがかかります。中小企業であれば、休職期間中の社会保険料負担も苦しい場合があるでしょう。

さらに、もし民事訴訟に発展した場合は、企業に損害賠償が請求され、裁判に関わる費用、弁護士費用もかかります。